
KaVo製品に対するご感想を熊本県の犬童矯正歯科クリニック・犬童寛治先生に伺いました。
本日はお忙しい中、貴重なお時間を頂きまして誠に有難うございます。
Q.犬童先生は日々の矯正治療の中で多くのKaVo製品をご使用されているかと存じますが先生が採用していらっしゃるKaVo製品を教えて頂けますでしょうか?
A.当院では、患者さんの口腔内の健康維持を保つ為に、ブラッシング指導、KaVoの超音波スケーラーソニックフレックス、歯面清掃機プロフィーフレックスなどを状況に応じて活用しています。また成人矯正を希望される患者さんが増えるのに伴い、Set up modelを作製し、補綴前矯正など他科との連携歯科治療を行うCaseも増えてきています。
その様な時にKaVoの咬合器PROTARは再現性が高い為、咬合器自体を動かす必要が無く、歯形模型を含めたプレートのみ連携歯科へ送り相互の確認、治療の立案を行うのに重要な役割を担っています。さらに成人の不正咬合で来院される方は、多かれ少なかれ顎関節にまで影響が出ている場合が多く、患者さんに3D動画で顎運動の状態を説明する際、比較的短時間で簡単に計測できる下顎運動測定器アルクスディグマを使用しています。
Q.具体的にどのステージでどのように使われているかを教えて下さい。
ソニックフレックス・プロフィーフレックス
口腔内の管理は全部GPの先生にお任せするのではなく、矯正治療の中に入ってますからブラッシング指導は全ての患者さんに行っているものの、お口の清掃状態が個々で異なりますので、毎回来院時にチェックし、状態に応じて超音波スケーラーのソニックフレックス、プロフィーフレックスを使い分けています。 KaVo製品は着脱が容易で取り外しが効き、別のユニットユニットで対応でき、使い勝手がいいので非常に気に入っています。
本当はチェア1台に対し、1台あったほうがいいのでしょうが(笑)、患者さんの数が少ない当院では、そうでなくても対応が出来ますので。
ソニックフレックス
月1回程度来られる患者さんに状態に応じて使い分けています。
主にブラケット周りの清掃に使用しており、TBI(Teeth Brushing Instruction)時に一緒にやらせてもらっています。歯ブラシだけでキレイになればいいのですが、患者さんが来られるのは月に1回なわけです。その時に歯垢や歯石がついていると口腔内疾患の可能性が高くなりますので、それを放置すると治療にならないのですが、ソニックフレックスを使うと非常にキレイになりますし、又ブラケットセット時の余剰レジンを取る際にも非常に重宝しています。
とにかく清掃と余剰物の除去には非常に効果を発揮します。
そういう意味では定期的にヘッド部分のチップは交換していますが、毎回10年以上使っていて壊れず、パワーも変わらない訳ですからこれは凄いと思いますね。
プロフィーフレックス
口腔内の清掃がうまく行かなかったり、装置装着時に沈着物、茶シブなどの着色物が取れない場合には、プロフィーフレックスを使用しています。
特にリンガル(舌側)矯正治療の際は裏側に水分が多い為か、着色が強いので沈着物、着色物は非常に取りづらいんですね。ホワイトポイントを使おうとしてもポイントの先がなかなか入っていきません。またソニックフレックスのブラシタイプのチップに交換しても同様です。そういった時にプロフィーフレックスを使うと非常にキレイになります。
使用する時間としては、口腔内の状況で変わりますが、おおむね10分程度にしています。キレイになりますが音も大きく水圧も強く、患者さんが嫌がります。
Q.今から採用を考えていらっしゃる先生方に使用上のコツ、注意点などありますか?
A.過敏な患者さんへのマージン、歯頚部への使用は注意したほうがいいということと、歯を削られると勘違いされる患者さんがいますので水流とエアによる粉の噴霧ということをキッチリと説明するということ位ですね。
Q.又粉は以前の重炭酸ナトリウムから炭酸カルシウムになり、粒子が丸くなってますので従来品と比べても患者様が痛くなく、味付きのものもありますので是非ご使用下さい。
A.分かりました、是非使ってみます。
KaVo PROTAR evo7
Q.私共が矯正歯科の先生方にPROTAR咬合器(以下PROTAR)をご紹介する際にPROTARはFH平面でなく、カンペル平面をベースに作られているのでと敬遠される先生がいらっしゃるのですが、犬童先生はどのように使われてますでしょうか?
A.そもそも歯科界における咬合器は、PROTARに限らず補綴の分野で多く使用され、その多くはカンペル平面を基準としていると記憶しています。それに対し矯正歯科界での資料分析はFH平面をベースにしていますので、敬遠される先生がいらっしゃると思います。
PROTARには、FHに合わせる設定がありますので、それを基準に上下顎模型を付属品のフェイスボー、トランスファースタンド又レントゲン規格写真を参考にトランスファーする様にしています。
元来、矯正歯科の先生方の間で咬合器を使うという発想はあまりなかったのではないかと思います。ただ、現実としてはSet up modelを作製する事で診断、治療の立案など3Dで得られる情報は、計りしれないものがあります。 例として診断時において矯正単独での治療が可能か、抜歯部位の選択、口腔外科やさまざまな補綴処置の有無、さらにストレートワイヤーテクニックのブラケットポジショニングなどが上げられます。Set up modelが全ての症例に必要とは言えませんが、重要である事は間違いないと考えていますし、それらを作製するツールとして、今後矯正歯科領域においても咬合器の価値観が高まるだろうと思います。
PROTARの一番気に入っている点
最近は“インターディシプリナリー・アプローチ”すなわち、インプラント、審美、ペリオ、外科、矯正・補綴・組織再生といった代表的な治療技術を高度なレベルで専門的に連携させ、一口腔単位を総合的に捉えながら治療ゴールを目指すという考え方がありますが、当院も補綴の先生方との連携歯科治療の成人患者さんが、ここ10年非常に増えてきております。
当院の患者さんの最高齢者で73歳、60代、50代の患者さんも結構いらっしゃいます。昔なら歯列矯正など関係ないという年代だったかも知れませんが、歯牙の欠損部にインプラントを打ち、残りの自分の歯を整える、その為にも咬合崩壊もしくは咬合崩壊途中の口腔内で残存している歯牙が、病的に歯牙移動を起こし崩れた環境を再構築した予想模型は必須になります。例えば、GPの先生からもデンタルインプラントを埋入する位置関係をSet up model上で指示して欲しいと言われる訳です。
ですからそういうやり取りをGPの先生とする上で、再現性の良さ、正確さでPROTARに勝るものはありませんし、当院に同様の性能を持つ咬合器が別に2つありますが、なんといっても、それらと違ってPROTARは咬合器ごとやり取りをしなくてもいいというのが、非常にメリットですね。1台持っていると数台持っているような感じです(笑)
あと私のオフィスは熊本市、八代市の2箇所にありますので、そこでのやり取りも重宝しています。
その他にリンガル(舌側)矯正治療においては、全ての患者さんに対し、Set up modelを作製し、装置のポジショニングを行っています。表現は難しいですが、その際の咬合器自体の操作性、使用感など他社の物より、私は気に入っています。
アルクスディグマ
あとアルクスディグマとのリンクも非常にいいです。アルクスディグマで取得したデータは簡単にPROTARのすべての調節値を算出することが出来るのです。
実は私のオフィスには3台の下顎運動測定器があるのですが、その中でもアルクスディグマがセッティング等で一番使いやすく、取得時間が一番短く、患者さんに負担をかけない。後から患者さんにデータを説明する際、3Dのコンピューター画像で非常に簡単に再現出来るなど。
こういった点から3台の中でアルクスディグマばかりを使用しています(笑)
Q.オーバーバイト、ブラケットが付いた患者さんにはどう対応されてますか?
A.オーバーバイトが深い患者さんの計測には、ギリギリまでクラッチを下げ固定するか、顆頭の位置(CR)は、ズレますがBiteをクラッチ固定出来る所までに挙上するなど色々試行錯誤しながら、計測しているのが現状です。またブラケットが付いた患者さん(リンガル装置の患者は不必要)の対応では、必要な部分だけ一度ブラケットを撤去してから計測する様にしています。これらは、アルクスディグマの計測操作に限らずクラッチを使用した下顎運動測定器では、 同様の問題点があると思います。
最後になりますが矯正治療は、一般的に患者さんの顔貌の調和、歯列・咬合の安定、効果的な咀嚼機能、健康な口腔内組織などを獲得する事を目的としています。日々の臨床において、来院される患者さんの健康感も少しずつ変化し、治療経過の中で、いかに口腔内環境を快適な状態で効率よく管理しながら矯正治療の目的を達成し、患者さんに満足していただくかが、今後いろいろな意味で重要になってくるだろうと考えています。
今日は色々とお教え頂き、有難うございました。








|
犬童先生 略歴 |
所属学会 | |||||
犬童矯正歯科クリニック
熊本オフィス(サクラデンタルクリニック)
〒860-0805
熊本県熊本市桜町1-20 西嶋三井ビル9F
096-351-2280
八代オフィス
〒866-0857
熊本県八代市出町5-9
0965-32-3571


Nouvelle vauge Back Number